生兵法は |
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| 今日は早く寝るぞ。
と思っていると、既にとっぷりと陽は暮れて、睡眠時間などあまり取れない時刻になっている。 だからといって、何か有益なことをした覚えもないのだから不思議でならない。
さて僕のバイクは250SBという、一見しただけじゃ分からないようなマイナー車種である。 しかしてその実態はD-trackerそのものであり、単純にロゴがスズキに変わっただけなのである。 それだけなのに、僕はそのスズキのロゴが一際輝いて見えるのだ。 スズキというロゴだけで、異質な雰囲気を漂わせる。スズキのロゴは只者ではない。
ところでその変態の名を恣(ほしいまま)にしているメーカーの250SBというバイクだが、先述の通り中身は男のバイクメーカーと言われるカワサキさんである。
スズキのラインナップにはDR-Z400SMという、間違いなく国内最強のモタードが存在する。 よくヤマハのWR250Xと比べられるが、それは性能を含めた価格とか燃費とか維持費とか、そういう所謂不純物を持ちこんだ比較である。 そりゃあ、維持費という点では250ccであるWRに軍配があがるだろう。 しかしその他諸々を全く無視しての、単純なる速さという点では比ぶべくもない。単純に排気量の差、ともいえるし、DR-Zの採算度外視の変態性とも謂える。
ところで所謂D-trackerは、まだ国内にモタードという言葉が知られぬ内に開発された車種で、実はかなり設計が古いと言われている。 それもそのはず、D-trackerの発売は1998年で、現時点ですでに12年も経過している。 2004年にフルモデルチェンジを行い、D-trackerXとして生まれ変わり、その弱点も幾分克服した…のかは分からないが、エンジンやサスがオフロードモデルのKLX依りであるため、完全なるスーパーモタードとは言い難いかも知れない。
さて僕の乗る250SBはそろそろ6000キロくらいだったかと思う。 北海道は半年以上が雪に埋もれて乗れず、雪が無くても寒すぎると乗れないため、走行距離は少ない。 新車ではないが、ほぼ新品の所謂新古といわれる値段で、非常に買得だったといえる。 ならし運転もした。あれはまどろっこしいものだ。
そして乗ろうが乗りまいが、経年劣化するものもある。 例えばタイヤ。 僕のは純正であってグリップなんてのは二の次だというから、ちょっと乱暴に使うくらいでなければ使いきる前に寿命が来てしまうかも知れない。 ブレーキフルードやエンジンオイルなども気をつけたいところである。 というわけでそろそろエンジンオイル交換の時期だと思う。
実家に置いてある、”完全実用車”のスーパーシェルパ君なのだが、エンジンオイルを交換して暫く走っていたらエンジンが焼きついた。 詳しくいうと、クランクとコンロッドが焼きついて稼働しなくなった。
エンジンオイルを変えて1キロ程度で、何やら調子が極端に悪くなった。 2キロ走って、アイドリングからの発信でエンジンストップするようになった。 3キロ走るころには、明らかな異常。1速で押し掛けするような無謀さ。
そして焼きつき。 つまり、死亡。
幸い、バイクのエンジンはオークションで個人取引されるレベルの代物である。 死んだのが秋であったから、冬にオークションでエンジンを手に入れ、春に取り付け、夏には蘇生することが出来た。 まぁ、今は実家で深い眠りに入っているのだが。
何が言いたいかというと、オイル交換を自分でやりたくない。 安全・安心を買う、というのも、エンジンを載せ換えるのに比べれば安いものである。 自転車レベルであれば、買う安心というものも高が知れている。それでも死ぬときは死ぬが。 それがバイクともなると部品点数も増え、速度も人間単体の力では到底到達できないような域に達する。 バイク屋で買う安心の価値も跳ね上がるというものだ。
エンジンオイルは、人間で言う血である。 血が無なれば、人間は死ぬ。 オイルが正常でなくなれば、バイクは死ぬのである。 それが高速走行時であれば、人間も死ぬ。
だから、知りもしないことを冒険してやって死ぬくらいならば、勝手知るプロに任せるのが良いだろう。 もちろん、自らが勝手を知っているのならば、自ら施工するのが最善である。
生兵法は、怪我の元
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2010年4月7日(水)21:29 | トラックバック(0) | コメント(0) | 日常 | 管理
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