君と僕と幼女(Ⅱ)
 
犯罪者になるつもりは毛頭ないというのだ。ベーシストよ、変態であれ!
 


君君たらずとも臣臣たらざるべからず

はい。


昨日はやんごとなき事情によって更新できませんでた。申し訳ないです。
まぁいつも書いているように、謝りつつも、ここを楽しみに見ている方は居ないかも知れませんね。

さていつの間にか6月1日も過ぎ、2日になりました。
最近はすっかり天気も回復し、青空が見えて気分も幾分マシかも知れません。

とはいえ、今日は天気雨が降りました。
天気雨は古来から狐の嫁入りとして、立派な怪異として扱われていましたが、実は天気雨自体は 『狐の嫁入り』 の発生条件で、『狐の嫁入り』 は天気雨とは別のことを指すんです。

『狐の嫁入り』 という伝説や怪異は北海道と沖縄を除く日本全土でみられ、その何れもが 『遠くから行燈行列が見える』 といった模様に統一されているのが不思議なところです。


僕は宇宙人とか超古代文明は信じませんが、妖怪は信じます。信じる、というのとも違うけれども、まぁそんな小さな差異は置いておきましょう。

柳田國男「妖怪談義」 によれば、『幽霊』と『お化け』 は似て非なるものだという。そもそも本来は似てもいない異なるもので、しかしなぜかそれらは屡混同され、現代においてもそのまま伝わっているのだと。

まず両者は、性質が異なります。姿、形はまず一定でないので、正しいとも異なるとも言い切れないですが。

『お化け』は、文字通り『化けモノ』のことです。


ところで話は変わりますが、我々は現代に生きながら、極めて前時代的な物言いをするときが、ままあります。そしてそれらは正体が良く分かっていないにもかかわらず、誰も疑問に思うこと無く、日常で当たり前に使われ続けているのです。

その言葉というのは、
「ツキ」「バケモノ」「運」
などなど様々ありますが、これらは比較的日常で聞くことは多いと思います。


では 「ツキ」 とはなにか。

月ではありません。
「ツキが回る」「ツイてる」「ツイてない」
と、良く言う割にはその実、だれもツキを知らない。

なぜなら、ツキというのは憑依の「憑き」だからなんですね。
「幽霊が憑く」などといいますが、正にそれなんです。


妖怪の面白い所は、外国のモンスターと違い、人間に幸福を与えるモノも在るところです。
有名なのはザシキワラシですが、これが家から出ていくと、その家は途端に貧しくなると言い伝えられていますよね。

それがツイた状態のときには、幸福になれる。ツイていないときには、幸福でない。

そういう、現代ではまったく考えもしない民俗的な言葉がここまで一般に普及する以上、その存在は決して無いモノではないと考えるのです。


そして、ギャンブルなんかの「ツイている」、というのは、
「なんだか良く分からないけど、幸運を呼び寄せるモノが憑いている」
というのです。

妖怪が目に見えないというのは今も昔も同じですから、昔から、その「憑いている」ものは見えません。
しかし「憑いている」ということでしか説明できない何か、例えば、「マージャン初心者が偶然だけで一日で100万稼いだ」、というようなことは、通常ありえません。
それを、マージャンの上手い人は偶然などという言葉で片づけられる訳がないのです。

だから、「憑いている」と。「何かが憑いているのだ」という。
その、「何か」 が、奴を勝たせているのだという訳です。

その「何か」というモノが、何なのかというのは昔から分かっていません。
目に見えない妖怪が勝たせているだけなので、その妖怪が去れば、初心者は初心者らしく負けます。


ツキは回るモノです。

なぜ?どうしてツキは回るのか?
何が憑いているのか分からないし、そもそも現代人はツキすら無意識に使っているのに、なぜか「ツキは回る」ということは知っています。

「ツキ」 とは、「ツク」の連用形で、名詞の役割になったものです。

例えば「読む」「書く」の名詞系は「読み」「書き」、「笑う」の場合では「笑い」となります。

つまり、「ツキ」は憑いた状態を表す言葉なわけです。

で、何かの拍子にツクのであれば、また何かの拍子にツキは飛んで行ってしまう。
妖怪は気まぐれで、結局人の意のままにならないからこそ、ツキなどという言葉になったのでしょう。

「何かが憑く」という状態は太古の昔から存在していたため、昔ではいまより一般的だったのですね。




で、話を大幅に戻しますと、
「お化け」とは「何かが化けたモノ」 を言います。
「幽霊」 とは、「現世を彷徨っているモノ(死者の魂)」 を言います。

バケモノとお化けは同じモノを指します。
従って、「お化け」は化ける前の姿があるのです。

狐が化ける、などと言いますが、何らかの元のあるモノが、姿を変えたモノがお化けなんですね。
バケモノも同じです。化けたモノ、そのままですね。

で、化ける為には条件が要るのです。その条件はバケモノの在り方それぞれ違います。


一方、幽霊は条件がありません。とりあえず死ぬときに未練があれば、勝手に発生します。事実かどうかはこの際置いておきます。

幽霊には足はありませんが、狙われたらどこまでも追いかけてきます。
幽霊には、未練を果たすという目的があるからです。



さてここで比べてみると、バケモノには目的がありません。ユウレイには目的があります。
従って、化物は不特定多数にイタズラをしますが、幽霊は目的の人物だけを狙います。

そしてバケモノは「化けたモノ」なので、その正体は不明なのです。狐かも知れないし狸かも知れない。はたまた鬼か、人間かも分からぬ。

だが幽霊は違う。幽霊は死者のソレだから、その正体は分かっていて、きっと憑かれた人もその原因が分かっています。



さてどこから話がこうなったのか忘れてしまいましたが、とにかく幽霊とオバケの違う事を、忘れないでください。



2010年6月2日(水)22:11 | トラックバック(0) | コメント(0) | 日常 | 管理

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