君と僕と幼女(Ⅱ)
 
犯罪者になるつもりは毛頭ないというのだ。ベーシストよ、変態であれ!
 


後悔、先に立つ!

はい。


先日(といっても1週間くらい前)札幌に用があって行った時ですが、大金の入った財布を失くしかけました。

札幌での楽しみの一つ、『リサイクルショップ&古本屋巡り』をしていたのですが、3軒目くらいでお宝を物色していたときのことです。

おお、なかなか良い服じゃないか、と思って尻ポケットに入れている財布を取り出そうと手を伸ばす。

駄菓子菓子、財布があるはずのそこには何もなかった!

焦る僕。

あの財布だけは失くしてはいけないものである。
アレが無くなると、間接的に今年1年を棒に振る可能性すらある。

ヤバい、ヤバすぎる。そういうレベルじゃない。


とりあえず物色している最中にどこかに置き忘れていないかチェックしてみたものの、どこにもない。
車の中もチェックしたが、見当たらなかった。

記憶を手繰り寄せてみたものの、少なくともそういう記憶に心当たりはない。


あの大金があれば――!

大抵の物は買えたぞ!



そういう後悔や自分への殺意など、負の感情が僕を取り巻く。


どうせ失くすくらいなら、使ってた方が良かったじゃないか!




これはいよいよ首を括る準備をした方がいいかも知らんね・・・と思いつつ、期待はしていないけれど、先ほど行った古本屋やラーメン屋に行って確認するべきだという結論に達した。

そして項垂れながら車に乗り込み、後部座席を見やると、先ほどの古本屋で買った漫画が、ビニール袋に入っていた。


なんだか不自然な形に膨らんでいた。


もしや!


と思い袋を空けると、中から財布さまがお出ましである。

極限までに焦っていた僕は、そこまで目が届かなかったらしい。


これほど何かに感謝したことはないですね。
別段、得もしてないし損もしてないハズなのに、なんだろう。この幸福感は。
そして僕は何に感謝したんだろう。

とにかくまあ安堵というレベルを遥かにとっ越して、兎にも角にも妙な幸福感のまま帰途に就いた訳です。




さてこれは僕のマヌケっぷりを披露する話に見えたかも知れませんが(まぁ事実そうですが)、趣旨はそこではございません。

「失くす金と使う金、どうせ減るなら使う金」
という話です。

この事件が起こっていた最中、僕はひどく後悔していました。
失くしたことそのものよりは、『使えばよかった』、と。



僕は自称倹約家というくらいですから、浪費はしません。
普段の生活では、飲み物は水道水です。

まぁそういう小さな積み重ねのお陰で、小金は貯まります。それを趣味のバイクなどにつぎ込むわけです。

趣味とはお金のかかる物事です。いや、お金のかけて良い物事です。

趣味とは個人の好きなこと、やりたいことである訳ですから、これにお金を掛けない理由がありません。もちろん掛けないのも自由ですが。


さて話を戻します。

普段で倹約して、趣味に貢ぐ。結構なことです。収入が少ない学生では、最も効率的ではないでしょうか。

しかし僕は財布紛失未遂事件にて、一種の悟りを開いたわけです。

倹約するということは、欲しい物も買わず、食べたいものも食べず、行きたい場所にも行かないことです。

人間は、趣味の他にも欲望はあります。つまり、『趣味こそが金の掛かる全てのこと』ではなく、その欲を満たすためならば、趣味同様に金をつぎ込んで良いということです。


だから僕はちょっと方向を転身して、小さい物は買っても良いんじゃないか?という思いに至ったわけです。

だからって流石にホイホイ買ったり浪費するのは嫌ですが、例えば大好きな漫画を買ったりするくらいは良いのではないかと。


僕は倹約家というか、まぁ要するにケチだったので、漫画を新品で買うことに抵抗がありました。
欲しい漫画があっても、それが古本屋で見つからなかったら出るまで待つか、諦めていました。

しかも100円じゃなきゃ買わないという筋金入り。

駄菓子菓子!

欲しい漫画の1冊や2冊、新品で買ったっていいじゃないかと。





僕は漫画が大好きです。他人とそれを比べる気は有りませんが、『漫画』が大好きなのです。

例えば一つのタイトルだけを挙げて、「この作品が好きだ」というのとは違うのです。似ているけど違います。

僕にだって好きなタイトルはありますし、漫画が好きだからといって嫌いな漫画や面白くないと思う漫画もあります。

そして僕は少年ジャンプが嫌いです。マンガが好きだからこそ、ジャンプは嫌いなのです。それは収録されているタイトルが嫌いなのではなく、雑誌の性質が嫌いです。


さてこの話はこれくらいにしておいて、ここまで漫画が大好きな僕ですが、漫画は買いだすと切りが無いのです。
僕は、『好きな本は蔵書したくなる習性』があるので、それこそ部屋がいっぱいになるくらい買っても気が済むかどうか分かりません。


今までの倹約家の姿勢で臨めば、それらの好きな本が遅々として集まらないわけです。

これからは、微々たる増加とは分かりつつ、欲しい漫画を揃えてゆくことが出来るのです。
だからって軍資金全部をつぎ込むことはしませんが・・・っていうか本棚が足りません。現時点で足りません。


まぁそれはともかくとして、これからは好きな漫画が有ったらちょくちょく買っていこうかな、と。


大金失くしかけて悟ったと言いつつ、結局買うのはマンガっていう。器が小さい。

でもいいの。好きだから。


ではまた。



2010年7月1日(木)20:34 | トラックバック(0) | コメント(0) | 日常 | 管理

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